無垢材、金具を使わない折りたたみ椅子

金具で補強しない木組みの家をつくる。

そこにこだわる理由は「金具補強に頼ると丈夫で長く持つ工夫をしなくなる」と大工は言います。

木と木の個性に応じて、適材適所で材料を組み上げる。その工夫を失わないための決め事。意地。

 

この考えは木工(家具製作等)にも応用されています。

今回は、無垢材で金具を使わずダイニング用の折りたたみの椅子に挑戦しました。

設計は小川正樹(棟梁)、製作は北村建具工業さん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

写真ではちょっと伝わらないのですが、実物からは訴えかけてくる何かがあります。

(前の足が鎌倉時代の刀みたいです)

さらに特筆すべきがコレ↓

 

 

ダイニング用で頻繁に引いたり、押したりされるため、後ろ脚のはずれ防止の細工として、

考えられたのが後ろ脚根元の蟻(アリ)の加工。

加工に耐えるため、後ろ脚はケヤキ材、丸棒は広葉樹。

その他はイスを軽くするため杉材を使用、まさに適材適所。

 

蟻加工の発案は北村建具工業さん。

「後ろ脚の加工が夢に出てきました。」とのこと、念じれば通ずとはこの事。凄い!!

出来上がってしまえばなんてことないのですが、

集成材を使わない、接着剤使わない、金具使わないで折りたたみの椅子を作ってくれと言われても普通は途方に暮れる。(当初、途方に暮れていました()

 

 普段から「木だけで組む」訓練をしている大工や建具職人の知恵と工夫があったからこそできた椅子。

ものづくりの奥深さを感じる逸品となりました。

そして、このような面白い依頼をして下さったお客様に感謝です。

 

 

 

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